日本海側にお住まいの方でよく夜にラジオを聞く人は実感があると思いますが、夜になるとAMで朝鮮語のラジオや中国語のラジオ、ロシア語のラジオなどが混線して聞こえてくる時がありませんか?別に普通のラジオで聞いてもはっきりと聞こえる。そのわけは?
この仕組みというのが電離層と言われる層が関係しています。電離層というのは電波を反射する性質があり、反射する電波の種類も様々でそれを利用して遠方の電波の送信受信したりするのに役立っています。また、昼間と夜間では電離層で反射される周波数の帯域は異なるので、その影響で普段受信できないような遠い放送局の電波が夜になって受信できたり、夜の方が音が良く聞こえたりするのです。それは先述の通りAMラジオで実感できます。
また、日本のラジオ局は近隣諸国と比べて出力が弱いです。日本で一番大きい出力は東京のNHK第二放送(693kHz)で500kWですが、近隣諸国は100-1500kWはあります。仮に1500kWで放送していたら軽く日本まで電波は届く計算です。
前述した自然現象とこの事実を総合すれば夜に日本で近隣諸国のAMラジオが聞けるということは全く不思議ではありません。ちなみに、これらの影響が著しい地域、特に北陸日本海側などは本当はAMなのにFMで放送することが特別に許可されているらしいです。
ちなみに余談ですが、夏とかにNHKで甲子園を見ているとテレビ画面が乱れたことはありませんか?これはスポラディックE層が関係しています。スポラジックE層(通称Eスポ・スポE)は普通は通過してしまう高い帯域の周波数の電波も反射してしまう性質があり、夏に普段より密度の高いE層が頻繁に発生する傾向があります。それにより、突発的にテレビの映像が乱れたり、遠い放送局の放送を受信したりしてしまう現象が発生するのです。
夜に怪しい言葉が聞こえているからといって別にスパイ活動をしているわけではないです。でも、この特性を生かせば某国からAM電波を使ってスパイ放送を流してそれを日本で受信することも可能です。実際にやっていたわけだし…。電波って怖いですね。